山の案内人阿部源

登山ガイドの夫と共に行くいろいろな山の様子を主に見ていただきたいと思います。そして山の景色や花などをいっしょに楽しんでいただければ幸いです。また、普段の生活で感じたこや家庭菜園の様子などもアップしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

東北の山三座 その3

6月26日(日)

早池峰山>は強風で早々に途中断念

薬師岳小田越8:05~薬師岳9:55~小田越11:10

登山口にいる「登山監視員」の方のアドバイスで、急きょこの山に登ることになりました。早池峰山に向かったのですが高度を上げるに従って風が強くなっていきました。御門口の岩場では「ミヤマオダマキ」の青が鮮やかに咲いていましたが、写真を撮るどころではありません。岩場を少し進んだ所でゲンさんの宣言「ここまでで下りましょう」それでも下山と決まったら、岩場で写真撮影の時間をとってもらい、皆さんミヤマオダマキなどの写真は撮れました。(強風でよく撮れませんでしたね)

他のパーティーはどんどん登っていきます。大丈夫かな?とこちらが不安になってしまうような方もいます。他人はどうであれ私たちは残念ですが下山。

後になってみれば、早めの決断が功を奏したことになりました。ほとんどの登山者が途中敗退との情報でしたので、早く下山したおかげで「薬師岳」に登ってこられたという結果になったのです。

ミヤマオダマキとミヤマヤマブキショウマ(固有種)→と書いていた方がいました。

ハヤチネウスユキソウかな?

ここからは「薬師岳」です。

遅めでしたが「オサバグサ」がいっぱいありました。

ミツバオウレン

ここは風が強いですが吹き飛ばされるような感じではありません。

コメツツジが見頃です。

山頂付近の岩場はお花畑です。

イワウメ

イワヒゲ

コケモモ

強風のためてっぺんまで行くのは止めてみんなこの標識の所で記念撮影でした。

マイヅルソウ

登山口に戻りました。バスを待つ間パンをかじったりして昼食でした。

残念な東北遠征になってしまいましたが、天気だけはどうしようもありませんね。

転んだりしてケガでもしたら山に行けなくなってしまいます。「年齢が待ってくれない」というかもしれませんが、きっと山は待っていてくれますよ。

早池峰山にはまた行きましょう!

東北の山三座 その2

6月25日(土)

岩手山途中断念

     焼走り登山口5:45~ツルハシ12:25~平笠不動避難小屋10:00~10:20~

     火口壁までの中間点で断念10:45~平笠不動避難小屋11:00~11:40~

     ツルハシ12:25~第二噴出口跡13:20~焼走り登山口14:40

前夜は「焼走り国際交流村」のコテージで自炊泊でした。

イチヤクソウを見つけました。

登山道からちょっと左の小高い場所に上がってみると、こんな景色が広がっています。

アオヤギソウ

コケイラン

「ベニバナイチヤクソウ」は亜高山に分布。
白花の「イチヤクソウ」は平地から低山に生えるとありました。

タニウツギもまだ咲いていました。

第二噴火口跡辺りからずっと「ミヤマハンショウヅル」が並木道のようにありました。

左の斜面はコマクサの群生です。

それだけではありません。ハクサンチドリもいっぱい!

「タカネスミレ」かな?八ヶ岳で見られるものは「ヤツガタケキスミレ」、中央及び北アルプスで見られるものは「クモマスミレ」、北海道で見れれるものは「エゾタカネスミレ」(大雪山で見たときは一面黄色でした。)、東北地方に生えるものが「タカネスミレ」と
分類されているのだそうです。

こちらは「キバナノコマノツメ」かな?タカネスミレは砂礫地に生えていますが、キバナノコマノツメは亜高山から高山のちょっと湿った草原などで見られるとのことです。

砂礫地には「イワブクロ」も花芽をのぞかせていました。

砂礫帯からまた樹林帯へ入ります。

ヤマトユキザサ(オオバユキザサ)

シラネアオイ」の群生 
前回の「東北の山三座」の山行では、私が馬返しコースで登ってきて「シラネアオイがすごかった!」と話したら「こっちはそんなもんじゃあない、もっとスゴイ!」と言っていたのですが、なかなか姿を見せないシラネアオイ、ちゃんと咲いていてくれましたね。

ウコンウツギ

タケシマラン

残雪が現れると春の花たちもいっぱい咲いていました。

雪解けの側から「サンカヨウ」が咲き始めています。

雨に濡れて透き通った花、こんな天気だからこそ見られるものです。

シロバナエンレイソウ

「平笠不動避難小屋」風が強いので中に入って休みます。風が強いので馬返しコースで下山の予定を変更して、同じコースで下山することに決定しました。

砂礫帯に出ると強風をもろに受け、吹き飛ばされてもおかしくないほどです。
山頂を断念して下山しました。

残雪が現れた所から避難小屋付近まで、「ミネザクラ」が咲いていました。

雪の力を感じるダケカンバの幹

皮肉なことにここまで来れば下界も見えるし風もさほどありません。
再びコマクサを楽しんで下山です。

とっても大きく育った「マイヅルソウ

焼走り登山口から翌日の予定「早池峰山」の登山口に移動。
「峰南荘」泊で明日に備えました。

この時期の東北にしては何という事でしょう、こんな天気のはずではなかったのですが・・・関東が梅雨に入っても東北ならあまり悪くない天気が期待できるので、花もいいこの時期、東北の山を計画することが多く、今まではほとんどいい具合に計画が実行されてきました。
今年は異常ですね。6月梅雨に入ったかと思ったら猛暑続きで雨も降らず、6月中の梅雨明け!皆さんも体調管理に留意し夏山を楽しんでいきましょう!










 

 















 

東北の山三座 その1

6月24日(金)

姫神一本杉園地キャンプ場12:05~一本杉コース梯子場13:10~

       姫神山14:00~一本杉15:30~一本杉園地キャンプ場15:45

一本杉園地キャンプ場を出発 手前は広い駐車場があります。

帰りは左側に行って、「靴洗い場」で汚れた靴や雨具のズボンを洗えました。

フタリシズカの葉は、雨に濡れて光っています。

「サイハイラン」数年前の東北三座の山行では「七時雨山」で見ました。

登山道には「ヤマオダマキ」がいっぱい咲いています。

クリーム色のヤマオダマキもあります。

笠岩

山頂直下で土場・岩場の二つのコースに分かれますが、
岩場コースを登り、土場コースで下りました。

岩場コースから山頂に「マルバシモツケ」がいっぱい咲いていました。

蕾の「ミヤマハンショウヅル」発見

なかなか進みません。前に団体がいて岩場の通過に四苦八苦しているようです。

山頂到着

団体の撮影が終わって、やっと空いた山頂標識で記念撮影。
混雑している山頂での撮影の際には、早く集まって短時間で済ませましょう!
私たちも気を付けたいものですね。「他人の振り見て我が振り直せ」ですね! 

山頂のちょっと下った所に開いている「ミヤマハンショウヅル」を見つけました。

一本杉

「東北の山三座」の一座目は生憎の小雨模様でした。それでも山頂を踏むことができてよかったです。下山はとっても滑りやすかったので、慎重に下山しました。

日本百名山を登った方々も参加してくれていて、「なんでだろう?岩手山早池峰山は登っただろうに?」と思っていたら、ここ「姫神山」には登ったことがなかったので参加してくれたとのことでした。雨でも登れてよかったですね!

九州の百名山3座 その3

3座目 6月18日

阿蘇山仙酔峡登山口7:25~仙酔尾根分岐10:25~阿蘇山高岳)10:35~10:50

       ~中岳11:15~11:25~仙酔峡登山口13:15

前日泊った阿蘇山ろくの宿は「民宿きん」です。阿蘇山の眺めがいいです。

すぐそばには「ラクダ山」という岩がゴツゴツした山が見えます。

2座登れたお祝いと、明日の3座目成功を祈って「乾杯!」
宿の名のいわれは「宿の女将さんが菅井きんに似ているから」とのことでしたが、そういえば似ているかな?宿の名前とは裏腹に民宿というより、ペンションみたいなオシャレな宿で、民宿を始めた女将さんと定年退職後も一生懸命お手伝いをしてくれるご主人の二人で
切り盛りしているとってもいい宿でした!

「民宿きん」の外観 この建物の前に自宅が建っています。

ガスっている中出発

火山の山という雰囲気の岩の登り

何にも見えないこんな天気の中ホッとさせてくれるのは花です。

更に急登が続きます。

稜線に出ます。登りはここまで!

高岳へ行きます。

高岳の記念撮影をし中岳へと向かいます。ガスっていて何にも見えません。

中岳手前で明るくなってきました。

中岳に着きま~す!

中岳山頂 ガスが取れ火口が見えたりまたガスったりしましたが、
天気はよい方向にいっているようです。

ガスが切れて火口周辺が見えました。

別世界です

下り始めると天気はどんどん回復傾向に!

繰り返した噴火?を感じさせます。

高岳も姿を見せてくれました。

仙酔峡登山口に帰ってきました。

「あんな所を登ったんだね」と仙酔尾根も見えてきました。

初日、小雨に遭っただけで、この時期の九州としては天気に恵まれた山行になりました。そして、三座とも日本百名山です。無事に登れてよかったですね。
今回参加してくださった方々の感想「宿も含めて150パーセントのよい山行でした」というくらい、九州のこの時期、皆さん雨覚悟での参加ですので、よい天気間違いなしです。また、宿の評価が最高!「ゲンさんどうやって見つけるの?」との質問攻めでした。山行の地理的な条件を考えてネットで見つけます。行ってみないと分からないのですが、今回は大当たりでしたね。


















 

 

九州の百名山3座 その2

2座目 6月17日

祖母山神原登山口~五合目避難小屋~国観峠~祖母山~九合目小屋~

         国観峠~五合目避難小屋~神原登山口

祖母山へ登る前にちょっと紹介させていただきます。ここは前夜の宿・民宿「清流」です。

奥に見える屋根は別棟のお風呂です。

建物は古びていて、いつもの山行と同じような宿でした。しかし!出迎えてくれた方は想像外の若者でした。

そして、出された料理もオシャレ!

フランスのお店で修行してきた方で、おばあちゃんが始めたこの民宿を閉める話になった時、自分がやってみようとおばあちゃんの後を引き継いだそうです。

地元の野菜等を主に使い、ソースも自分で作るほど手間暇かけた料理を出してくれます。器も使える物はおばあちゃんの時代の物が使われていて好感が持てます。

また、居間に田仲陽希の写真が飾られていました。祖母山に行くなら、地元を愛し自然を愛する若者が一人で営んでいる民宿「清流」に泊まってみてください。ちょうどこの時期、夜は蛍も見られる「おまけ付き」の宿となりました。

 

広い駐車場がある神原登山口から登りました。

とにかく沢がキレイ!

ここから登山道になります。

沢沿いの登山道を歩きます。

珍しい花ですが名前がわかりません。

「五合目避難小屋」ここから先急登になります。

タツナミソウがいっぱい出てきました。

急登を登り終えると「国観峠」

山頂付近に少しだけミヤマキリシマが残っていました。

九合目小屋回りで下山です。

初めて鳥をアップで撮れました。

民宿「清流」のお弁当は包み紙まで違います。

朝食も弁当にしてもらいましたが、早朝に炊いたご飯でした。

お弁当を広げた目の前に何と「オオヤマレンゲ」が咲いていました。この山に
オオヤマレンゲが咲いているのは知っていましたが、目の前にしてお昼なんて・・・!

「祖母山」という名前でなんか優しそうななだらかな山のように想像してしまいますが、国観峠までの半分が急登で、下山は慎重に下らなければと感じながら登るほどのコースでした。天気がよくて本当によかったです。私のヤマレコの記録では、歩行時間7時間の8時間25分行程でしたが、雨だったらこんなもんじゃあ済まされなかったと思います。













 

九州の百名山3座

久住山 祖母山 阿蘇山

6/14(火)~19(日)の日程で九州の百名山3座に登ってきました。

「大阪南港~別府」間をフェリー使用でのんびりの山旅でした。

久住山

 長者原登山口~雨ヶ池~坊がつる~法華院温泉(泊)

 ※希望者は平治岳往復

 法華院温泉北千里浜~諏蛾守越下~久住分れ~久住山

 中岳(希望者でゲンさんの許可が出た人のみ)~久住分れ~諏蛾守越~大曲

覚悟はしてきたけれど雨の中の出発

コガクウツギ

雨ヶ池付近

雨が止み雨具を脱ぐことができました。

吉部分岐で平治岳(ひいじだけ)に行く希望者と
登らず法華院温泉に先に行く希望者で別れました。

平治岳に行く人たちをアップ

三俣山と山の下にはアセビの新芽がキレイ!

サワオグルマの向こうに平治岳

法華院温泉に着き、天気がよいので外で雨具を乾かしながらのんびり。
平治岳のミヤマキリシマはどうかな?と話しながら山頂付近をカメラでズーム!
茶色っぽく見えたのは岩ではなく、ミヤマキリシマの群生のようでした。

一足早く宿に入って温泉でくつろぐことに

坊がつる讃歌の歌碑です。なんと9番まであるんですね!

平治岳登山隊も帰ってきて、夕食時はよい天気に乾杯でした。

翌日はいよいよ久住山への登り、Wさんは来たことがあって道が悪く大変だったとのことでしたが、もう何年も経っているので心配したのですが、北千里浜まで難なく登れました。

法華院温泉からは堰堤の続く沢に沿って登ります。

振り返ると平治岳から大船山、その下には坊がつるが見えました。

別世界の「北千里浜」を歩く

「諏蛾守越下」ここに余分な荷物を置いていくことにしました。

荒涼としたこんな所に小川が流れていてビックリ!

目の前の鞍部が「久住分れ」

高度が上がるにつれ、ミヤマキリシマが出てきましたが花は大分遅めです。

場所によってはきれいな物も見られるようになりました。

久住分れに到着

久住分れに出て「久住山」を目にすることができました。

「ワぁースゴイ!」と先頭を歩くゲンさんの声、そんな言葉初めて聴きましたよね皆さん。あとに続く私たちも「スゴーイ!これが見たかったんだよね。」素晴らしいミヤマキリシマの群落でした。下の方では花が終わり、ゲンさんは心配しながら歩いていたのでしょうかね。ミヤマキリシマが見られてホッとしたのでしょう。

久住山山頂

中岳へ向かう途中の「御池」と「天狗ヶ城」

中岳山頂

中岳の展望 左から久住山、星生山?、天狗ヶ城、下には御池

坊がつると平治岳

中岳は風が強いので写真を撮ったらすぐに下山。
帰りは御池の縁を通るコースで帰りました。

先に下りたグループ(ゲンさんチーム)とは諏蛾守越下で合流することになっていました。

久住山はここで(諏蛾守越手前)見納めです。

諏蛾守越から三俣山西峰

歩き始めた長者原を眼下に下ります。

九州の百名山3座の旅

青空の下で1座目を無事に登頂できました。

花の山「焼石岳」

ハクサンイチゲ満開の焼石岳

6月8日(水)~9日(木)東北・岩手県焼石岳に行ってきました。

今年は残雪が多く山頂付近のお花の具合を心配しましたが、ハクサンイチゲをはじめ様々な花に出合えました。

ミズバショウがいっぱいです

リュウキンカ咲く上沼

雪解けの側からショウジョウバカマがいっぱい咲いています。

銀名水到着 きれいな水がこんこんと湧いています。

この「銀名水避難小屋」に泊まります。

日帰りの登山者が多く、避難小屋は私たちだけで貸し切りでした。

翌日の天気の回復を願って眠りにつきました。

前日の雨の中の行動が報われ、こんないい天気になりました。

余分な荷を避難小屋に置いてサブザックで登ります。
小屋に荷を置いて行けるのがこの山のいいところです。

残雪がなくなってくると次々にいろんな花が姿を見せてくれます。

シラネアオイもいっぱいです。

この辺りからお目当ての「ハクサンイチゲ」が見られるようになってきました。

ミヤマシオガマ

天気もよいので、ここ「姥石平」から焼石岳~焼石神社~東焼石岳
周回してここに戻るコースをとることにしました。

とってもかわいい「ヒナザクラ」

キバナノコマノツメ

焼石岳への登り 左側に広がる景色が最高!

登山道左の岩場に「イワウメ」

思い思いに記念撮影をした焼石岳を後に東焼石に向かいます。

オオバキスミレ

ここで「ユキワリコザクラ」をゲンさんが発見 
この後の東焼石岳ではいっぱい見られました。

コヨウラクウツギ

まだ早かった「ミヤマダイコンソウ」この株が一番よく咲いていました。

チングルマ

この先で休憩しましょう!

雪はたっぷりあります。

ヒメイチゲ

ハクサンチドリが咲き始めています。

焼石岳に登ります。足元は花だらけ!

ミヤマキンバイ

ユキワリコザクラ

焼石岳

仲良く咲いているユキワリコザクラとハクサンイチゲ

やっと見つけた白色の「ミヤマシオガマ」 
前回はいっぱい咲いていたのですがまだ早かったようですね。

イチゴミルクのような亜種のミヤマシオガマ

花を楽しんだ焼石岳を後に避難小屋へ帰ります。

この雪渓を下りたら避難小屋も間近か

避難小屋で置いて行った荷を持ち、銀名水を後にして下山です。

やっときれいなミズバショウを見つけました。

雪解け水の流れる木道を渡って登山靴を洗ってゴールです。

花満喫の焼石岳でした。

何度行ってもいい山ですね。

日帰りできる山ですので、群馬からですと前日出発して登山口で仮眠、早朝出発して登って帰ることになり、体は楽ではないでしょうね。

避難小屋泊日程ですと、荷は増えますが時間的には余裕ができ、山頂へはすいている時間帯に着けるのでこの方法はベストかと思います。避難小屋泊初心者にも比較的簡単でお勧めです。なにより花がとってもいい山ですよ!まだ行ったことのない方は是非行ってみてください。