山の案内人阿部源

登山ガイドの夫と共に行くいろいろな山の様子を主に見ていただきたいと思います。そして山の景色や花などをいっしょに楽しんでいただければ幸いです。また、普段の生活で感じたこや家庭菜園の様子などもアップしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

今季雪山第1号

坂戸山 633.7m 

1月29日(日)

昨年末の「日光白根山」、先週の「雲龍渓谷」も荒天とひどい寒波のため中止にしたため、今季初めてのガイド登山となりました。

思い返せば、昨年度初めもコロナ感染拡大の影響や申し込みが少ない等で、催行できた雪山は「切込湖・刈込湖スノーシュー」「鹿俣山」だけだったと思います。個人でなかなか行かない雪山ですので、皆さんしばらくぶりの雪山となりました。

銭淵公園越しに見る「坂戸山」

北尾根登り口までの車道を歩くには危険なので、
歩道?の上に積もった雪の上をラッセルして向かいました。

魚野川を左に見て

沢地形から入り、左の尾根に上がろうとしましたが、トレース無しとこの積雪では、
山頂に行きつけないので、戻って下山に予定していた「薬師尾根」の往復に変更しました。

10:50再スタートして、住宅街を歩いてここが登山口です。

枝に積もった雪の塊が落ちてきますが、頭に当たらないかとハラハラです!

ここから景色が開けます。

振り返ると下界の六日町らしい景色もきれいです。
この辺の景色は登山を始めた頃から私はだ~い好きな景色です。

殆どの登山者が登る「薬師尾根」は、この通りのトレース!
群馬で言えば皆さんが日頃トレーニングで登っている「吾妻山」や「水沢山」のような
存在のようですね。地元の人たちは、積雪期でも週に2~3回、無積雪期なら毎日のように
登っている「坂戸山」です。(下山してきた地元の女性二人に聞いた話です)

登る予定だった北尾根上部と坂戸山山頂(真ん中)

標高400mを越えて振り返り見る六日町と魚野川 魚野川対岸の山々
この頃からどんよりし始めて、青空は消えていきました。

標高500m越えた辺りからアイゼン装着。そして青空の時に撮り損ねた「金城山」

私のアイゼン(セミワンタッチ式です)
地元の方々には「何?この仰々しい身支度は!」と笑われそうです。
足元を見れば地元の人かどうかすぐわかりますね。スパイク付き長ぐつまたは長ぐつに
スパイクを装着して、帰りは走るように下って行きます。

山頂間近か

山頂到着

神社の軒下を拝借して遅い昼食にしましたが、風がなく寒さを感じずに食べることが
できました。それもラッキーなことでした。

山頂直下は急な下りになっていますので、ゆっくり慎重に下ります。

雪の中から頭を出している「ネコヤナギ」

登山口に戻りました。

出足はこんな青空の中でした。

 

「坂戸山」は、雪山初心者向けの雪山です。ヤセ尾根箇所もほんの少しありますが、見ていただいたように積雪が多く、毎日登っている人がいるような山です。トレースがしっかり付いていてそれも沈むことなく固められていますので、滑っても転落しないようなくらい樋状になっていました。

今回は、初めての雪山という方もいましたが、そういう方も心配なく参加していただける雪山です。軽アイゼンは使ったことがあるけど、アイゼンは初めての経験で、もちろんスノーシューも初めてでしたが、標高差も少なくコースタイムも短く難易度が低い丁度いい雪山でした。

予定していた北尾根に向かったため、タイムロスとなり皆さんにご迷惑をお掛けしてしまいましたが、参加してくださった方々から「スノーシューで歩けたし、あんなにもいっぱいの新雪ラッセル経験も、なかなかできないのでいい経験ができてよかった!」と言っていただけうれしかったです!ラッセルの先頭はゲンさんですが、それでもラッセルの大変さや、積雪量の違いでの歩行の困難さや、トレースの有無でタイムも全く違ってしまうこと等、身をもって体験できたのはよかったかなと思います。

ご参加くださいましたみなさん

           ありがとうございました!