山の案内人阿部源

登山ガイドの夫と共に行くいろいろな山の様子を主に見ていただきたいと思います。そして山の景色や花などをいっしょに楽しんでいただければ幸いです。また、普段の生活で感じたこや家庭菜園の様子などもアップしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

花の山・西蒲三山

国上山~弥彦山

4月1日(土)2日(日)と、二回続けて同じコース

国上山・弥彦山・角田山は、西蒲三山と呼ばれ、花の山として人気が高く、この時期は特に途切れることなく続くフラワーロードとなります。

国上寺(こくじょうじ)登山口から歩き始めました。
花を見ながらあっという間に国上山(くがみやま)山頂へ!

剣ヶ峰のカタクリの群生は、ちょっと遅めでしたが見事です。4/1

これは私が2日に行った時に撮影したものです。

カタクリの向こうに弥彦山

剣ヶ峰~黒滝城址 黒滝城址からの沢地の中の下りは急で湿っていて滑りやすく
危険なため、車道をのんびり歩いて雨乞山への登山口に向かいました。
道の両側にもいろんな花が咲いています。リュウキンカ発見!

道端にリュウキンカが咲いていて「こんな所にも咲くんだね!」と
両日ともにみんなびっくりでした。

キクザキイチゲは道の両側や、スカイラインの両側の方が登山道より
大きな群生が見られます。

<私の行動は・・・>

国上山も弥彦山も行ったことがあるので、まだ歩いたことがないルートを歩いてみることにしました。

八枚沢登山口~妻戸尾根~妻戸山~能登見平~雨乞尾根~雨乞山分岐~雨乞山~雨乞山分岐~八枚沢登山口

雨乞山辺りで合流するかと思いましたが、予定時間の11:00を少し過ぎていたので、もう行ってしまったかと思い八枚沢登山口に急ぎ下山し弥彦山に向かいました。

八枚沢登山口

滝を見て階段を登っていると、苔むした崖にスミレが咲いていました。

ミツバツツジ?足元が不安定な急登に一株の鮮やかなツツジ、ちょっと一休みしましょう!

「ナガハシスミレ」がいっぱいの尾根でした。
距が細く長いのがこのスミレの特徴ですので、覚えやすいです。

トキワイカリソウもいっぱいでした。尾根上部ではまだ蕾の物も多かったです。

このスミレは?「タチツボスミレ」でしょうかね?
距は普通紫色、鋸歯(葉のギザギザ)の特徴もタチツボスミレだし・・・

「マキノスミレ」?この一株しか見られませんでした。

ギフチョウ」ズームでやっと撮れました。いっぱいいましたが、
気温が高くよく飛び交っていてなかなか止まってくれません。

高度が上がると下の方では終わりかけていた「カタクリ」も、ちょうどいいものが
多く見られるようになってきました。

「エチゴキジムシロ」

ナニワズ

オオミスミソウ」も見られました。

「アオキ」の花

黄色の実(食べられます)を付ける「モミジイチゴ」の花

下ってきた男女の2人組が何か見ています。珍しい花でも見つけたのかと
「何があったんですか?」と聞くと、「ここに三角点があるんですよ」と
教えてくれました。見せてもらったらまた蓋をしてきましたよ。

シュンラン

クロモジ

オクチョウジザクラ

妻戸山(伊夜彦三角点)

妻戸山分岐から見る「弥彦山」 弥彦山はすぐだが分岐から能登見平へ向かいます。

分岐に下りて右方向に登れば「弥彦山」、左に下れば「能登見平」

雪解けが遅いのか、この辺りのカタクリは蕾も多くありました。

下る砂利道の左斜面に「セリバオウレン」がたくさん咲いていました。

アブラチャン(花柄があります)

なかよし三姉妹かな?

雨乞尾根には「タムシバ」がいっぱい!

雨乞尾根でスカイラインに一番近くなる場所から日本海を望む

「雨乞山」には山頂標識は見当たらず 
下ってしまったので引き返して一番高そうな場所で撮りました。

ミチノクエンゴサク

雨乞山分岐 八枚沢登山口へはロープが何カ所も設置してあるほどの急降下です。

分岐のすぐ下に「イチリンソウ」を見つけました。

反対側には「ニリンソウ

滝の上で沢を渡ります。

登って行った「妻戸尾根」と合流して滝に戻ります。

登山口の道路に上がってから滝を見る。

道路に登り上げる斜面に咲いていた「エンレイソウ」とヤマレコの記録

みんなと合流できなかったので、急いで弥彦山に向かいました。
駐車場でお昼を食べてザックを軽くして(この日は最初から軽いのですが)弥彦山に向かいました。

弥彦山ロープウェイ駅から登る階段の花壇に、鮮やかな色のミスミソウが咲いていました。

弥彦山にはカタクリも多く、キクザキイチゲもいっぱいなのがいいですね!

山頂へ向かう途中で「コシノコバイモ」があることを教えてもらいました。
道端にあるのに帰りは見つけられませんでした。

弥彦山ではこれが見たかったんです!

多宝山と角田山

山頂で待っていたがなかなか来ないので、電話したら珍しくゲンさんが電話に出ました。Mさんが脚が攣ってしまい動けないので遅れているとのことでした。
下って行くことにして、妻戸山分岐まで行ってみたけどいないので、コシノコバイモを見つけておいて、皆さんが来たらすぐ撮れるようにしようと、まずは自分の撮影を済ませて階段にシートを敷いて座って待ちました。
下山してくる人で、花のことを知っていそうな人や興味ありそうな人にだけ「コシノコバイモここにありますよ」と教えてあげると、「よかったあ!こんなに小さいのですね」と言って喜んでくれました。そんなこんなで時間を過ごしていると、見覚えのある帽子や姿、やっと来ました。が、Mさんとそのお友達二人とゲンさんはいません。4人だけ先に来たとのこと、コシノコバイモ撮影会を済ませ、山頂でのんびり待ちました。
結局Mさんは山頂には来られず、仲間二人は空身で山頂を往復して、Mさん、ゲンさんと下に下った方が楽そうなので能登見平に車を回すことにしました。行ってみると意外に早く着いて待っていてくれ、ほっと一安心でした。

 

地味だけど気品漂うコシノコバイモ

カタクリとコラボ

 

雨乞尾根から能登見平に到着 ここまでは調子よく来ていたとのこと

本人が一番辛く大変な思いをしたことでしょう。翌日受診して持病の関係もあるとも言われたそうです。持病がある方は、常にない方よりリスクが大きいいことを自覚しなければいけませんね。そういう私もMさん同様持病があり、治療しながらの身ですが、どうにか歩けていますので、どなたもトレーニングも心掛けながら山を楽しんでいってください。

翌日のグループの方々は、初日の方々より体力的に心配されるところもありましたので、逆コースに変更して歩くことにしましたが、スカイラインの開通が9:00からで仕方なく予定通り国上寺から歩くことにしました。

二日目の方々も心配ご無用!皆さんしっかり歩け、途中でゲンさんが言うには「ここまでは昨日よりはやかった!」

前日の方々は、花の観察や写真撮影に没頭していたようですよ。

二日目の方々、心配だなんて言ってごめんなさいね!

国上山山頂

黒滝城址への登山口 ここから私は歩きました。

とにかく急で下はぐちゃぐちゃが多く、杉の枝が落ちていてなおさら滑りやすく、
下山に使わない方がいいなと思いながら登っていきました。

スギ林なので花は少ないが、大きめな「スミレサイシン」が咲いていました。

「マルバネコノメソウ」かな?いっぱいありましたね。

剣ヶ峰から下って車道合流点まで行かない所で皆さんに合流、
前日と同じく車道で下り皆さんを見送って猿ケ馬場峠に向かいました。

猿ケ馬場峠で待っていると皆さん来ましたよ。
お昼時なのでゲンさんにどこで食べるか聞くと、山の中ではいい場所がないから
ここで食べるとのこと。ガードレールの外で私もいっしょにお昼にしました。

そして能登見平で昼寝をし、花の本を見たりして待っていると皆さん到着。
また見送って弥彦山に向かいます。

ロープウェイ駅の前から、雪をかぶった佐渡の山が見えました。

両日ともお天気に恵まれ、ほんとうによかったです!
1日はアクシデントがありましたが、同行した方々はわが身に置き換えて考えられ、山の経験の一つになったかと思います。
最初の計画でキャンセル待ちの方が多くなり、2回目も開催することができるくらい皆さんにご参加いただいて、ほんとうにありがとうございました。

西蒲三山を歩いてみて、花に興味をもたれる方が多くいると感じましたので(花の名前を覚えようとする方)、特に今回は極力花名を入れてアップしてみました。間違っているものもあるかと思いますが、参考にしていただければ幸いです。
私も名前をなるべく覚えて、皆さんにお伝えしたり一緒に考えたり、楽しんでいきたいと思います。その場で分からないものは帰ってから調べる面白さもありますので、ブログでもお話ししましたように、図鑑を一つ手元において名前の由来等調べるのもいいですよ!