山の案内人阿部源

登山ガイドの夫と共に行くいろいろな山の様子を主に見ていただきたいと思います。そして山の景色や花などをいっしょに楽しんでいただければ幸いです。また、普段の生活で感じたこや家庭菜園の様子などもアップしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

スノーシューで蔵王へ(2日目)

刈田岳 1,757.8m

朝方雨が降ったようです。雪ではないのです。ペンションの玄関先の雪も凍ってなくてシャーベット状、暖かいのはいいのですが、はたしてモンスターは?

リフトを2基乗り継いでゲレンデトップへ
そこでスノーシューを履いて歩きだしました。

仙人沢の氷瀑を見に行く人のトレースを辿ってしまったので、
右方向に進路を修正し刈田岳へのコースに入りました。

モンスターが現れますが・・・

ちょっと無残な姿

この辺りは「蔵王エコーライン」が走るなだらかで広~い場所です。
見えている場合はいいのですが、ホワイトアウトになると方向が分からなくなります。

刈田岳が見えてきました。
見えるうちに「こっち向いて~!」

この先から稜線まで長くはないのですが、急になるので休憩してから行きましょう!
稜線の強風が予想されるのでここでしっかり休みます。

登りで振り返って見る景色
うっすら見えるのは「飯豊連峰」のようです。

稜線に出ると凄い風で、油断するとバランスを崩します。
熊野岳に行くのは断念し、刈田岳の山頂へ向かうことにしました。

熊野岳への道しるべ
コースを見失わないよう、このように杭が等間隔に設置されています。

風に負けないよう踏ん張って山頂を目指します。

もうすぐです。頑張っていきましょう!

この写真を撮る側は、意外と風が当たらず写真を撮るのに助かりました。

蔵王のお釜

思い思いにいろんな方向から記念の写真を撮影してすぐに下山しました。
山頂直下の建物の陰で休もうとしましたが、風が当たるのと時間も早いので、避難小屋まで下ってお昼にしようということになりました。

下り始めて、稜線にいるうちに青空がのぞき始めました。

飛行機雲も青空に映えます。なんてこった!

刈田岳山頂を振り返って

飛行機雲とスノーモンスター

山形・宮城の県境

モンスターの向こうに見える赤い屋根の「避難小屋」で休憩です。

避難小屋の中に入らなくても建物の下で十分暖かく、ここで昼食を摂れました。

下りリフトには乗れませんので、ゲレンデと樹林の中を、出たり入ったりして
歩いて下ります。平日ですのでスキーヤーも少なく安心!

<コースタイム>

ライザーワールドスキー場ペアリフトⅡ上駅9:15→避難小屋9:45→刈田岳10:50~11:02

→避難小屋11:40~12:00→リフト上駅12:15→ライザーワールドスキー場13:00
前日、ロープウェイの渋滞で断念した「熊野岳」、風速予報では前日より弱まりそうでしたので、「熊野岳」~「刈田岳」まで行けると確信していました。しかし、稜線に出た途端の強風は13~15mくらいはあったように思います。ゲンさんの判断は「刈田岳」まで。大分融けてしまったモンスターのことも含め、天候では仕方ないですね。
こんな時いつも思い出すのは、私がゲンさんの仕事を手伝うようになった年、佐渡島に行った時のことです。Sさんが「3回目(たぶん)にしてやっといい天気に当たり、金北山に登れる」と言ったのです。3回も4回も同じ山に来てるんだな~とビックリ。一度目で一番いい時に当たるなんて奇跡のようなんだなと。
蔵王も2018年の1回目は、最高の天気でした。2日目に行きたい人は、刈田岳の後熊野岳まで行けました。しかし、前日はいい天気に中、ルンルン気分で、地蔵山から熊野岳に向かっていく途中で天気は急変、吹雪となり一人の方はかぶっていた帽子が飛ばされてしまいました。そんなこともあるんですよね。
2回目の2021年は、強風で蔵王ロープウェイの2基目が運休で行けず、2日目の刈田岳も強風で稜線までで敗退しましたが、素晴らしいモンスターの景色は十分見られましたよ。

ご参加いただきましたみなさん、ちょっと残念なモンスターでしたが、いろんな雪山をこれからも楽しんでくださいね。