山の案内人阿部源

登山ガイドの夫と共に行くいろいろな山の様子を主に見ていただきたいと思います。そして山の景色や花などをいっしょに楽しんでいただければ幸いです。また、普段の生活で感じたこや家庭菜園の様子などもアップしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

山の講習会

山の講習会in赤城

4月16日(日)

赤城山ふれあいの森さくら広場」~荒山高原

 

7:30~8:00の受付でしたが、みなさん迷うことなく集合してくださり、8時前には始めることができました。遠くの方から集合場所の問い合わせもなくスムーズに集合となり、改めて「赤城山」の身近さを感じました。

今回のスタッフはゲンさんと私に加えて、小暮文彦講師(元・群馬県山岳連盟救助隊隊長)井田隆之講師(登山ガイド・群馬県山岳連盟所属山岳会員「独峰」)にお願いしました。

集合時は小雨がぱらつき皆さん雨具を着て待機、開始時も小雨のためサクラの広場の東屋で、登山靴・雨具・ザックのいわゆる「三種の神器」の説明や解説から始まりました。避難小屋またはテント1泊を想定した装備を、持っている方には準備をしてきていただき、二人の方の物を出してもらい、みんなで検証してみました。

2人の方の装備をみんなで検証 経験者と初心者で違いが認められました。
講師からは濡らさない事の重要性や方法の説明がありました。

井田講師からの靴紐の結び方

ファーストエイドキットの説明

天気も回復して、疲れない歩き方の講習

          

ストックの使い方講習

ストレッチを行い出発です。

「天気がよくなってよかった!」と言いながら、荒山高原に向かいます。

各自の脈拍測定をして、ペースオーバーしていないか確認してみました。
AT値(運動強度)・無酸素作業域値を脈拍を目安として、測定してみました。

岩がゴロゴロしている箇所の歩き方講習

参加者の方に実際に登って下ってもらい、ゲンさんが歩数を数えて検証です。

段差が大きい箇所の下り方
他の参加者の実地を観察したり、よく見ていて質問をしたりと、ほんとうに皆さん真剣に
取り組んでくださいました。

荒山高原はものすごい風 少しでも風が避けられる場所を見つけ、昼食作りをしました。
ガスボンベやコンロの使い方を説明

小暮講師が各グループを回って、アルファ米の作り方を援助したり、火力の具合を見たり
して回り、どのグループもご飯とラーメンを作ることができました。

こういう時は必ず他の人がコッフェルを持って!と扱い方の注意です。

主婦歴云十年のベテラングループさん!できましたかあ~!

暖かいラーメンとワンタッチライスを食べました。
長く山を登っている方も、山で作って食べることはほとんどないと伺いました。
どのグループの方もワイワイ言いながら、皆さん楽しそうでした。

強風のため、荒山高原で予定していた内容は、さくらの広場ですることにして下山。

ビバークの仕方等の講習です。

同行者が滑落して動けません。さあどうしたらいいでしょう?
Aさんが「痛い!動けない、足を骨折したみたい!」と熱演!
他のメンバーはどう行動したらいのでしょう・・・

結構山の経験豊富な方々も参加してくださいました。Kさんは「自己流だからしっかり学べてよかった」と言ってくださいました。

遭難は他人ごとではないですね。このような講習を何年か前に1泊2日で行ったことがありましたが、そのきっかけは参加してくださっていた方が、遭難死されてしまったことでした。理由は道迷いによる転落です。その方はその先行きたい山の目標があって楽しみにしており、家族の悲しみはもちろんのこと、本人の無念さを思うと胸が痛みます。こんな悲劇が起こらないために、少しでも多くの方が基本的な山の知識を身につけ、自分の行動判断が付けられるようになって、楽しい登山人生が送れることを願っております。

今回ご参加いただいた皆さん、一日お疲れさまでした。少しは役立つかと思いますので、これからも山をいっぱい楽しんでくださいね!